ここはノータリンクラブ現会長「天子山人」の活動とエッセイを綴った部屋です。

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「わが心の山河」追憶   (天子山人)






 この小品集は約21年前、大阪新聞の夕刊に2年間(1989年〜1990年)毎週木曜日に連載され、100編まで続けさせてもらったものである。
 当時、僕は65歳、会社勤めを退き、正に渓流釣り一本の余生に突入して間もなくの頃であった。
 渓流魚の美しさや、渓谷の幽邃境に惚れ込んで、この釣りを一途に慕ってきてから現在まで60有余年になるのだが、思えば、渓流釣りを始めたころは、どの川へ行っても魚籠は重たかった。再々どでかい魚型が胸の動悸を滾らせてくれた良き時代だった。
 そんな頃は、アマゴを釣りたくて、釣りたくて堪らず間近い攝津路や山陽路の渓をほっ付き歩いていたのだが、その後、マイカーの普及につれ、山陰、北陸、東北のヤマメ、イワナ、ゴギ等にも脚が延びるに従い、渓魚に接する「釣り」の観念が変ってきたようだった。
 渓魚を取り巻く不可思議を感じると共に好奇心の変化に気が付いたからである。
 この小品集「わが心の山河」はその内面的観念が随所に出ていると思うのだが、釣りの行動の中には「釣る」こと以外に「見る」「聞く」「考える」「知る」ことが、その充実さを得るための要素になっていることも改めて考えさせられる。
 換言すると、釣りに出かけた日は、帰宅する日の前後の日まで必然的に組み合うそれらの要素総べてが「釣り」の範疇に入り、全体として「釣り」になってい ると思うのだし、強いて言えば、魚が釣れない時ほど諸々の知見が自然環境から得られ、自らが納得できる「釣りの日」になると言えよう。

 いづれにせよ、この小品集「わが心の山河」は、僕にとって懐かしく思い出深いもので加齢を忘れさせてくれるものである。  2010.5.31

1わが心の山河(1)・・・シラメ 〜揖保川散策で見た 果たしてこれがアマゴ〜(平成元年1月26日版 大阪新聞)
2
わが心の山河(2)・・・幻夢を誘う山野 〜解禁一竿 思いがけぬイワナ〜(平成元年2月2日版 大阪新聞)
3
わが心の山河(3)・・・幻の“渓魚の飼育池” 〜怪情報にふりまわされる〜(平成元年2月9日版 大阪新聞)
4
わが心の山河(4)・・・渓魚と友達になろう 〜竿を出さず予測だけで満足〜(平成元年2月16日版 大阪新聞)
5
わが心の山河(5)・・・アブラハヤ 〜渓流つりの本命?かも〜(平成元年2月23日版 大阪新聞)
6
わが心の山河(6)・・・アカザ 〜山菜の雄と懐かしい魚〜(平成元年3月3日版 大阪新聞)
7
わが心の山河(7)・・・細谷讃歌 〜山草の乱獲、厳しく慎むこと〜(平成元年3月10日版 大阪新聞)
8
わが心の山河(8)・・・川に魚を増やしましょう 〜アマゴが自然繁殖する六甲山系にしたい〜(平成元年3月16日版 大阪新聞)
9
わが心の山河(9)・・・アマゴ入門 〜“尺物”に胸おどる〜(平成元年3月23日版 大阪新聞)
10
わが心の山河(10)・・・佐渡情話 〜ヤマメ、イワナが棲息〜 地元の校長さんら照会に親切な回答(平成元年3月30日版 大阪新聞)
11
わが心の山河(11)・・・ アマゴにこがれて 〜美しい魚、美しい姉妹〜 心はずませ「戸倉」通い(平成元年4月8日版 大阪新聞)
12
わが心の山河(12)・・・ 熊撃ち直さん 〜大アマゴにズドン〜(平成元年4月14日版 大阪新聞)
13
わが心の山河(13)・・・峰定寺界隈 〜一日を山の気に触れ遊ぶ〜 さすが京の花 イワウチワ(平成元年4月21日版 大阪新聞)
14
わが心の山河(14)・・・天滝(てんたき)のアマゴ 〜大滝の上、まさしくアマゴ いつだれが放流〜 (平成元年4月27日版 大阪新聞)
15
わが心の山河(15)・・・出雲路のゴギ 〜神話の国だけの生息の渓魚 釣った瞬間…脱帽〜(平成元年5月5日版 大阪新聞)
16
わが心の山河(16)・・・白川又川紀行1、暗夜行 〜息をのむ豪快な風景〜 大岩峰、白蛇のような渓流(平成元年5月11日版 大阪新聞)
17
わが心の山河(17)・・・白川又川紀行2、〜魚体は淡い青磁色〜 一尾一尾がまるで宝石(平成元年5月18日版 大阪新聞)
18
わが心の山河(18)・・・白川又川紀行3、〜夢にまで見た秘境の川が〜 無念や“チョロ水”(平成元年5月25日版 大阪新聞)
19
わが心の山河(19)・・・芦屋川のアマゴ 〜定着すれば六甲山の宝物〜 稚魚や元気に育て(平成元年6月1日版 大阪新聞)
20
わが心の山河(20)・・・渓流つりと毒虫1、ダニとヒル〜知らぬ間に忍びこまれ〜血吸いとられ戦慄感じ…(平成元年6月8日版 大阪新聞)
21
わが心の山河(21)・・・渓流つりと毒虫2アブとカンカン踊り 〜どこからともなく大群〜悲鳴をあげ逃げ惑う(平成元年6月15日版 大阪新聞)
22
わが心の山河(22)・・・渓流つりと毒虫3、蜂 〜花に心奪われ巣に気づかず〜 2ヶ所刺され発熱(平成元年6月22日版 大阪新聞)
23
わが心の山河(23)・・・生存競争 〜カワガラス、カワネズミの狙うアマゴ〜 一瞬にかっさらう (平成元年6月29日版 大阪新聞)
24
わが心の山河(24)・・・京都のニゴイ 〜たどたどしい英語の説明〜 顔に―腋に―大汗(平成元年7月6日版 大阪新聞)
25
わが心の山河(25)・・・「カワセミ」 〜宝石のよう・美しいつがい〜 嬉しい“棲み付き” 
26
わが心の山河(26)・・・「ジョロウグモ」 〜アミにテグス絡まったら〜 歯むき出し?威喝(平成元年7月20日版 大阪新聞)
27
わが心の山河(27)・・・「ヘビ考」 〜火をよく通すと香ばしく 淡白、イワナの感じ〜 マムシ(平成元年7月27日版 大阪新聞)
28
わが心の山河(28)・・・「山女・考」 〜忘れられない当て字〜 清楚な姿ほのぼのした感じも(平成元年8月3日版 大阪新聞)
29
わが心の山河(29)・・・いびき(釣友たちの七癖)@〜二、三室は離れて就寝しても〜手つけられぬ高音(平成元年8月10日版 大阪新聞)
30
わが心の山河(30)・・・歯ぎしり(釣友たちの七癖)A〜寝不足、アマゴの当たりもついつい見逃すハメに〜(平成元年8月17日版 大阪新聞)
31
わが心の山河(31)・・・肉焼き石@ 〜川原の石で焼いている最中 突然破裂、飛び散る〜(平成元年8月24日版 大阪新聞)
32
わが心の山河(32)・・・肉焼き石A 〜川原の石で焼いている最中 突然破裂、飛び散る〜(平成元年8月31日版 大阪新聞)
33
わが心の山河(33)・・・出石の皿そば 糸井川から出石へ〜木もれ日が妖精のように〜見事な大樹糸井の「衣木」(平成元年9月7日版 大阪新聞)
34
わが心の山河(34)・・・六甲山の猪公@ 可愛い野生 〜目と目あっても驚かず〜 逃げず逆に近寄る(平成元年9月14日版 大阪新聞)
35
わが心の山河(35)・・・六甲山の猪公A 〜花など無残にも全滅〜 憎さも増し山園荒らし〜(平成元年9月14日版 大阪新聞)
36
わが心の山河(36)・・・「鮭の宮」〜もとにもどらぬ清流〜 生野鉱毒水で文明の恐ろしさを知る〜(平成元年9月28日版 大阪新聞)
37
わが心の山河(37)・・・「鯉の宮」〜最近は錦鯉が主体〜 兵庫養父町 なんと1b超す大物も〜(平成元年10月5日版 大阪新聞)
38
わが心の山河(38)・・・「天子の宮」〜神宮皇后鮎つり絵馬〜 渓魚アマゴとは無関係〜(平成元年10月12日版 大阪新聞)
39
わが心の山河(39)・・・「狼・信仰」〜タイム・トンネルの中で楽しい時間過ごす 〜(平成元年10月19日版 大阪新聞)
40
わが心の山河(40)・・・「トチ餅」〜岡山の人から秘伝を拝聴〜 正月に作ろうかな〜(平成元年10月27日版 大阪新聞)
41
わが心の山河(41)・・・ 「だらず話」〜なんとなく悲しみも〜 山棲み本能は鋭いのに〜(平成元年11月2日版 大阪新聞)
42
わが心の山河(42)・・・ 大杉谷渓谷 滝の上のアマゴたち 〜当たりは大きいがなぜか釣れない〜(平成元年11月9日版 大阪新聞
43
わが心の山河(43)・・・ 大杉谷渓谷A 滝の上のアマゴたち 〜なぜ滝の上に繁殖? 放流したものでない〜(平成元年11月16日版 大阪新聞)
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わが心の山河(44)・・・ 大杉谷渓谷B 滝の上のアマゴたち 〜尺物はたしかにいる 繁殖へ源流を守ろう〜(平成元年11月23日版 大阪新聞)
45
わが心の山河(45)・・・ 山名・考 〜突飛な感じの「鼻」 頭や高 風景では山なのに〜(平成元年11月30日版 大阪新聞)
46
わが心の山河(46)・・・ 沙魚(はぜ) 〜釣り場は秘中の秘? 〜 コリコリカリカリ味抜群〜(平成元年12月7日版 大阪新聞)
47
わが心の山河(47)・・・ 奈良の話 〜奈良には古き魚たち〜 “馬魚”は木津川産?!〜(平成元年12月14日版 大阪新聞)
48
わが心の山河(48)・・・ 「山守り余話」 〜大きい魚残すべき?〜 小魚逃がしても増えない〜(平成元年12月21日版 大阪新聞)
49
わが心の山河(49)・・・ 馬魚 〜魚偏未完の川魚〜 どうしてこんな字に〜(平成2年1月4日版 大阪新聞)
50
わが心の山河(50)・・・ 鮇と鯇 〜辞書には確かにあるが〜 なぜそんな字を?〜(平成2年1月11日版 大阪新聞)
51
わが心の山河(51)・・・人に殺された兎たち 〜動物まで捨てるヤカラ〜 はて、これはゴミ?(平成2年1月18日版 大阪新聞)
52
わが心の山河(52)・・・人に殺された兎たちA 〜無残、悪い予感が的中〜 温室育ちの三匹死体発見(平成2年1月25日版 大阪新聞)
53
わが心の山河(53)・・・村おこし 〜鶴首…届かぬトチ餅〜 丁重な詫び状に心温まる(平成2年2月2日版 大阪新聞)
54
わが心の山河(54)・・・丁稚(でっち)羊羹 〜客からの戴き物と知らず〜 こんなもん…怒声 (平成2年2月8日版 大阪新聞)
55
わが心の山河(55)・・・焚火 〜つり人もメジロ捕りも代わり映えしない〜(平成2年2月15日版 大阪新聞)
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わが心の山河(56)・・・梅の頃 〜今年は東北路めざす〜 美しい渓魚求めソワソワ(平成2年2月22日版 大阪新聞)
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わが心の山河(57)・・・「奴のこと」 〜失敗多すぎる30年来の友〜 竿は折る、谷で転ぶ(平成2年3月1日版 大阪新聞)
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わが心の山河(58)・・・四万十川 〜まさに人跡未踏の源流に〜 アマゴうようよ!?(平成2年3月8日版 大阪新聞)
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わが心の山河(59)・・・古座の里 〜コゴメツツジを求めて〜(平成2年3月14日版 大阪新聞)
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わが心の山河(60)・・・十津川の「野猿」 〜まるで小猿の戯れだ〜 激流見下ろし悦に浸る(平成2年3月22日版 大阪新聞)
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わが心の山河(61)・・・野天風呂 〜河原掘って即席入浴〜 アマゴは釣れる…大満足(平成2年3月29日版 大阪新聞)
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わが心の山河(62)・・・本流のアマゴ 〜最近は天然とはいえぬが〜 のびのび竿ふろう(平成2年4月5日版 大阪新聞)
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わが心の山河(63)・・・桜花とアマゴ 〜釣った魚体に花散って…〜 漂う詩情 俳画のよう(平成2年4月12日版 大阪新聞)
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わが心の山河(64)・・・小処温泉・変釣記 〜やけくそ半分、銀紙でエサ〜 釣れた!ニジマス(平成2年4月19日版 大阪新聞)
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わが心の山河(65)・・・川原桶川・赤谷のシャクナゲ 〜素晴らしい花に囲まれ〜 すべて忘却の彼方(平成2年4月26日版 大阪新聞)
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わが心の山河(66)・・・魚止めの滝 〜渓魚の宝庫にワクワク〜 ウン!?先客がいた…白川又川岩屋谷滝(平成2年5月3日版 大阪新聞)
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わが心の山河(67)・・・魚止めの滝(2)〜なんと毒流しの形跡〜 魚信全くなくいらいら(平成2年5月10日版 大阪新聞)
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わが心の山河(68)・・・揖保川の平家村@ 杉ヶ瀬から母栖へ〜昔の地道消え失せて〜 荒れた渓谷 アマゴの姿見えず(平成2年5月17日版 大阪新聞)
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わが心の山河(69)・・・揖保川の平家村A 母栖の山家 〜崩れ落ちそうな板小屋…〜 近代的な若嫁さん(平成2年5月24日版 大阪新聞)
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わが心の山河(70)・・・揖保川の平家村B 母栖の伝承 〜母栖は局の住み家の意味〜 江戸時代火事で全村焼滅(平成2年5月31日版 大阪新聞)
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